品川隆幸の古今東西(10)断言する!日本のモノ作りは新たなパワーで再生する

リューター
モノ作りの根幹は農業だと、3話と4話に出稿したら、工業のモノ作りは東大阪から無くなるのかと、早とちりされた方達がおられた。

勘違いしないで欲しい。

東大阪、いや、日本で我々が培って作ってきたモノ作りは、決して無くならない。

もちろん、これまでで不要なモノはほとんど淘汰され、新しいモノが次々と現れる。

いつの世も同じである。

 

先日も、「【動画】情熱モノづくり連鎖」の取材のために東大阪トラックターミナルに出向いた。

東大阪トラックターミナルは、西日本最大規模の物流拠点で、昭和43年にできた。

当時、全国からトラックが集まり、物流倉庫の数も多く、活況を呈していた。

 

しかし、東大阪で製造していた大量生産の品物の多くが中国へシフトし、少量多品種、おまけに品物そのものが軽薄短小となり、輸送される荷物も激減した。

それに伴い、出入りするトラックの数もめっきり減った。

久しぶりに出向いたトラックターミナルの風景は、閑散としただだっ広い道路に仮眠を取るドライバーが乗った、僅かに停車しているトラックだけだった。

まったく、諸行無常だ。

今、ものすごいスピードで世の中は変化していっている。

その変化の波は、当然我々製造業にも襲いかかってくる。

この早さは世界規模で、今や止めようもない。

そんな早い変化の波に翻弄されながら見えてきたものが、私の中で置き去りにされた農業の世界や、あまりにも不要なモノを作りすぎた罪悪感等だ。

もう、見直さなければならない時が来た。

 

 

まずは、我々にとって一番大切な食料を、安心安全かつ効率的に生産すること。

そして、日本独自の住環境を見直し、暮らしやすい住まいを今一度見直し、作り直すことも必要だろう。

こうした暮らしを見直すことにより、環境や健康に留意した新しいモノ作りの必要性も見えてくる。

これからは、より暮らしや社会を良くするための、夢のあるモノ作りへとシフトしていく。

今私の頭の中で浮かぶイメージを見ていると、「さぁ!やるぞ!」という気持ちが湧いてくる。

 

中でも、我々の住環境こそが一番のキーワードだ。

脱都会、不用品に溢れた高額住宅からの脱皮。

もちろん、生涯払い続ける住宅ローンなんてとんでもない。

これからは増々住宅が余ってくる。

いくらでも空き家が放出される。

既存の建物をリフォームすれば、魅力的な住宅はいくらでも創れる。

住宅は資金運用のための資産ではなく、利用されてこそ価値が生まれるものだ。

そろそろ、土地神話からも卒業だ。

 

今、私のところに集ってくる情報を聞いていると、様々な未来のイメージが見えてくる。

新しい街づくりの一貫として、各家庭の屋根にはソーラーパネル。

そして消費する電力のほとんどを自分の住まいで賄う。

公共施設等は、その他のエネルギー(水力、風力、地熱、バイオ資源、他)で賄う。

街路灯も電灯も、蛍光灯からLEDへ、そして有機EL等、新しい省エネルギーの照明へと移行する。

テレビもほとんど電力を消費しないものへと変化する。

自然な採光と通風を考慮した住宅では、冷房としてのエアコンは不要。

扇風機で十分だ。

 

食品も、冷凍冷蔵庫の機能が格段に上がって、一番旬の時期に冷凍しておく。

冷凍しても鮮度と風味は何年も損なわない。

米も適温で保存し、一年中新米が食べられる。

それでいて電力を消費しない魔法の冷蔵庫。

そんな商品が今開発されようとしているから楽しみだ。

 

また、交通インフラを整備する必要もあるだろう。

幹線道路は信号の無い、安全で効率的な構造に再構築する。

そして、車の燃料は化石燃料を使用せず、水素、ガス等環境にやさしく低コストなものに変えていく。

電池も使い捨てを一切無くして充電式のみに変える。

電池自体もリチウム電池から、レアアースを使って夢の電池が出来そう。

今現在は、コストが高く普及しないが、近い将来は必ず出来る。

 

これからの日本国は世界へメタンガス、地熱エネルギー等で資源国として名乗りをあげることになるだろう。

 

そしてまだまだ面白いのがシリコーンだ。

シリコーンの原材料はケイ素で、地球上には無尽蔵に近いぐらいの埋蔵量があると言われている。

 

※wikipediaより

工業用ケイ素の主原料は SiO2 から成る二酸化ケイ素(珪石、珪砂、シリカとも)である。日本国内の埋蔵量は2億トンあるとされるが、アルミニウムと同様、酸化物から還元するには大量の電力を必要とするため、金属シリコンの状態になってから輸入するのが一般的である。電力の安い国が金属シリコンの供給源となるため、これまで中国、ブラジル、ロシア、南アフリカ、ノルウェーなどが主要な供給国であったが、近年はオーストラリア、マレーシア、ベトナムなども注目されているという[要出典]。

 

環境にやさしいシリコーンからは、ガラス、ゴム等色々なモノを作ることができる。

ソーラー発電には欠かす事のできない材料だ。

また、宇宙から地上観測等に使われるレンズ等にも使われている。

これからはガラスの時代だ。

日本の得意分野だ。

 

他には金属合金で、超合金(超硬合金、高張力鋼、高張力鋼板等)は、いずれも軽くて強く、車のボディーやその他色々活躍している素材だ。

この分野も(生産量が?生産高が?)世界一で、日本が自動車王国になったのもこの技術があったからであり、世界の経済大国になったのも、金属とエレクトロニクス技術のおかげである。

 

テレビは、あるメーカーでは次世代テレビを開発中だ。

壁に貼るような超薄型になり、当然電力もほとんど消費しない。

先にも述べたが、エアコンは今後不要となるだろう。

暖房は地熱利用が一番コストがかからないだろう。

 

すでに、中小企業で様々な技術が開発されている。

選ぶのも創るのも我々だ。

 

また、今は原発の危険性が明らかとなり、日本でも撤廃への運動が強くなってきている。

しかしもし、放射能が何らかの方法で無害化されたら話は全く違ってくる。

今日本でも放射能を微生物の力や鉱物、植物の力で無害化する研究が進められているという。

日本人のこれまでの技術開発力を見ていると、人間の持つ創造力には計り知れない可能性があると思う。

いずれ無理を可能にするかもしれない。

 

そして、東大阪にもユニークで元気な製造業が今でも多く存在している。

今ロダン21では、大阪府が運営するものづくり支援拠点MOBIO(ものづくりビジネスセンター大阪、通称:モビオ)と組んで、この情報発信拠点から、これらの元気で素晴らしい技術を持っている中小企業を紹介する動画を配信し始めた。

 

製造業の社長をインタビューするのは、この私だ。

ここで展開されるのは、経営者の方のロングインタビューである。

普段、なかなか聞く事のできない社長のモノ作りへのこだわりや企業理念、そして今後の抱負等を時間をかけて、じっくり話していただく貴重な映像となるだろう。

もちろん、製造現場の紹介も詳しく見てもらえるだろう。

これから徐々に配信していく予定なので、楽しみに見ていてほしい。

 

中小企業のモノ作りは、即ち社長の意気込みと人間性が反映される。

長引く不況や震災の影響下でも、技術を磨き、後進を育て、さらなる革新へと切磋琢磨を続ける経営者の姿をお伝えしたいと思っている。

 

今、モノ作りの現場をほとんど見てもらう機会が無い。

また、機密保持等で見せることもできない。

従って、製造現場に若者が入って来ないという声も聞くが、このような状況では、若者はモノ作りを理解し難いのだ。

だからこそ、モノ作り日本の技術を知ってもらうためにも、大事な作業だと考えている

 

次回は、若者の起業で活性している富山県にスポットを当ててみたいと思う。

 

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