品川隆幸の古今東西(7)歯周病の怖さ

「健康はまず歯から」というが、この歳になると若い頃に比べて、歯は何よりも大切と痛感している。虫歯の痛さは、本当に辛抱できないほどつらい。

あのような思いは二度としたくない。なので今では、定期的に歯医者さんでメンテナンスをしてもらっている。

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昔、中学生の頃に虫歯になった。小さい頃から親の躾で歯磨きだけは、朝夕欠かさずに行っていたのだが、いつの間にやら面倒くさくなって、あまり真面目に歯磨きをしなくなっていた。

そのため、とうとう虫歯になり激痛に苦しむ羽目となった。

しかし、私が住んでいた島根の田舎には歯医者はいない。

仕方なく歯の治療代わりに正露丸を虫歯に詰め込んで、痛さを我慢するしかなかった。

それでも辛抱たまらず、とうとう町まで治療に行った。

あまりにも長い間放置していたせいで、抜歯寸前のところまで悪化していた。

そして歯医者には、「もっと早く治療しないとダメだぞ!永久歯は抜いたら二度と生えてこないから、もっと大切にしなさい!」と説教された。この時ばかりは些かこたえた。

 

そんな経験もあってか、ロダン21のモノ作り相談に「電動歯間歯ブラシ」の話が舞い込んだときにはすぐに飛びついた。

 

この「電動歯間歯ブラシ」は、歯ブラシというよりも「電動歯間爪楊枝」。歯と歯の間を磨く、画期的なアイディアだ。

まだ世の中に商品化されたものはない。

10年も前から構想を温めてきた依頼主の杉本氏は、「これはまだ世界に無い商品です!」と、熱っぽく語っていた。

それは今から13年も前になる、平成10年のことだった。

杉本氏には、構想の実現に向けてロダンに参画してもらい、早速スタートを切った。

 

しかし、当時のロダン21のメンバーのほとんどは、その電動歯間歯ブラシに興味を示さなかった。

なぜなら海外メーカーや日本の大手メーカーが、すでに普通の電動歯ブラシを商品化し、安価に販売している。

それを今さら中小企業が商品化しても勝ち目が無いと思っていた。

根底にそんな思いがあったせいか、商品化の目処が立つまでに随分時間がかかった。

今から思うと、どこかでいいかげんな気持ちで取り組んでいたのかもしれない。

この電動歯間歯ブラシを、一体誰が販売し、だれが買ってくれるのか?売り手も買い手も全く見えていない。

しかし、実際に商品化するとなると、金型代だけでもざっと2000万円という資金が必要だ。

商品をゼロから生み出すということは、中小企業にとってはたくさんのハードルを超えなくてはならない。

 

それでも約3年かかって、ようやく試作品の完成までこぎ着けた。

そしてその後は、メンバーの一社で開発を引き受けて、さらに10年かかって見事商品化。

東京の販売会社から販売されることとなった。

世界初の電動歯間歯ブラシ、商品名は「ペッカーミニ」。

前後に振動して歯間を磨く動作がキツツキの動きににているため、pecker=キツツキにちなんで名付けられた。

出来上がった「ペッカーミニ」は、歯周病を煩う人間にとっては、手放せなくなるほど良く出来た商品だ。

実際、私自身はこの「ペッカーミニ」のおかげで頑固な歯周病が完治した。口臭もなくなり、歯茎からの出血も治まった。

こんなに良いものは他には無い。

 

しかし「ペッカーミニ」は、なかなか売れなかった。

その理由は、歯を全体的に磨く歯ブラシと違い、あくまでも爪楊枝のように歯間だけを磨く商品であるため、ユーザーは常に普通の歯ブラシとこの「ペッカーミニ」の両方を使用しなくてはならない。

歯を磨く作業が二度手間になってしまう。

そして、歯間を磨く効用があまり理解されていないという背景もあったらしい。

 

歯周病というものは、じつにやっかいだ。悪化すると口腔内だけでなく、内蔵にまで悪影響を与える。

しかし、その事実を認識している人は意外に少ない。

 


私の歯周病は、歯科で歯のメンテナンス中に歯周ポケットをチェックしていて、そこから菌が入って歯周病となった。

ピンセットで傷つけられた傷口が化膿し、やがて口臭がひどくなり、毎日出血するようになった。

歯科医からは手術で歯茎を切るしかないと言われた。

歯医者で傷つけられてできた歯周病を、さらに歯医者で手術しなくてはならないという。

まったく不条理だ。


そこで何か手だては無いかと、色々歯周病について調べるうちに、歯周病を引き起こす菌は嫌気性であることが分かった。

歯周病菌は、空気を嫌って歯茎の奥深くへと入り込むらしい。

なので逆に「ペッカーミニ」で患部をたたくことで、この歯周病菌が弱るかもしれないと思った。まずはダメ元で「ペッカーミニ」を試し始めた。


「ペッカーミニ」を使い始めた当初は、患部から吹き出す出血の多さと、その痛さに閉口した。

こんなに出血して大丈夫か?と心配になるほどに血が吹き出てくる。

しかし毎日使い続けるうちに、徐々に出血の量は減り、痛みも無くなってきた。

同時に口臭も減ってきた。これに気を良くした私は、増々自信を持って「ペッカーミニ」を使い続けた。

約1ヶ月使い続けるうちに口臭と痛みが無くなり、完治した。

 

もし、ペッカーミニが無かったら歯周病を悪化させていたかもしれない。

歯周病は単に口の中だけの病気ではない。

歯周病が原因となり、全身の感染症となる可能性もある。

さらに、感染症が悪化すれば失明や手足の切断、突然死等の引き金となるらしい。

感染症の菌を顕微鏡で覗いて見ると、粒状のものや、蛇のようにクネクネ動くもの等、様々なタイプの菌が無数にうごめいている。

この菌の種類と数が増える程に、症状が悪化するらしい。

 

歯周病菌は嫌気性で酸素に触れると死んでしまう。

ではなぜ、鉄分と酸素がたくさんある血液の中で生きていられるのか?実はこの菌、鉄分が大好きで、血液に含まれる血小板の中に入って血管の中を移動しているらしい。

そして血小板と赤血球を集めて塊にして住んでいる。

この塊が心臓の近くに集ると心筋梗塞となる。

 

これが突然死の原因の一つだ。この恐ろしい感染症の原因が口の中に住む歯周病菌というのだから、まったく恐ろしい。


▼詳しくは、下記のサイトを参考にして欲しい。

「ためしてガッテン!」〜免疫力を低下・突然死を招く感染症〜
http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20110622.html



せっかくなので、以下に歯周病にならないコツをまとめておく。

参考にしていただけると光栄だ。


(1)歯周病にならない磨き方

・歯垢を落とすために、歯ブラシを小さく小刻みに動かす「クシュクシュ磨き」で磨く。

(歯ブラシを大きく動かすゴシゴシ磨きは全然効果無し)


(2)歯周病にならない生活習慣は、まず禁煙から

・喫煙は体内が酸素不足となるため、歯周病菌が繁殖しやすくなるので、まずやめる。


(3)定期的に歯医者でチェック

・虫歯になりにくく、歯に自信のある人は、いつの間にか歯周病が進行している場合がある。

年に一度は歯医者へ行って点検をすること。早期発見が治療の近道。

 

ペッカーミニ

「ペッカーミニ 」は、ハンディサイズのおしゃれなアルミボディだから携帯が容易な電動歯間ブラシです。直径1.5mmに束ねられた超極細毛のブラシが、毎秒100往復、5mmピッチのストロークで、縦方向に高速ターン運動をおこないます。従来の歯ブラシでは充分な清掃が困難であった非常に狭い歯の間や歯周ポケットを、短時間のうちに的確に清掃し、歯肉の活性化をもたらし、歯周病の予防と進行阻止に大いに役立ちます。ソフト素材による優しい弾力でブラッシングされますので、歯茎に優しい電動歯間歯ブラシです。

 

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