品川隆幸の古今東西(6)チベット体操

前回、断食とチベット体操で命拾いをした私の体験について書いたが、今回はその中に出てくる「チベット体操」についてご紹介したいと思う。

チベット体操についてはすでにご存知の方もいらっしゃる事だろう。

しかし、なぜ私がこのチベット体操により命拾いすることができたのかをご説明することで、ご存知無い方の参考にしていただけたらと思う。

ちょうど私が自分の健康に対して自信を失っていた頃、一冊の本を手渡された。タイトルは「5つのチベット体操〜若さの泉」という本だった。

その本は冒頭から不思議な話で始まる。それは、ある老人がチベットのラマ僧の元で修行し、そこで「若さの泉」を発見して実年齢よりも30歳も若返って戻って来るというエピソードから始まる。

この「若さの泉」こそが、チベットのラマ僧が門外不出の若返りの秘技として継承してきた体操なのだ。

その体操はインドのヨガにも似ているが、ヨガよりも簡単で、たった5つの動作で構成されている。

このチベット体操は、最初はあまりにも簡単すぎてなめてかかっていた。

今から振り返るといい加減にやっていたと思う。

しかし回数を重ねるごとに身体の感覚に変化を感じ、その奥深さを実感するようになった。

己の内側に意識を向ければ向ける程、その動作がキツく感じられる。

それはまるで、仏教の般若心経のように一見簡単だけど、一言一句に深い意味があるが如く、頭の先から足先まで神経がピリピリと感じて、10分ぐらいの運動だというのに汗がびっしょりと出る。

チベット体操は、ただの体操に非ず。その奥深さは、単に肉体の鍛錬だけではなく、人間が宇宙的なエネルギー体として生きていることを体感させられる。

この運動はそういう意味では万人向けではないそうだ。

宇宙の摂理を受け入れ、老化現象は逆転できるという不条理な考え方を受け入れられたものだけが実践できる運動だと思う。

 

少し脱線するが、ヨガといえば今では日本でも広く普及し、愛好家もたくさんおられる。

そのヨガを日本に初めて持ち帰った直伝者が、中村天風である。(中村天風は、ヨガの聖人カリアッパに師事し、ヒマラヤで2年数ヶ月の修行を経て不治の病の肺結核を完治させた。)

この中村天風は、この場では語り尽くせない程の偉人である。

そして私自身が今の人間形成が為されたのも、この中村天風師の影響が計り知れなく大きかった様に思う。

今も人生の師として尊敬する人物である。

 

私が中村天風を知ったきっかけは、ちょうど40歳ぐらいの頃だった。

会社を創業して10年経ち、仕事もなんとか人並みにできるようになったと思っていた。

それと同時に何か物足りなさを感じてもいた。そんな折り、これから経営者として邁進していくためには勉強が大事だと思った。

そして何から勉強していくべきかを考えていた時に思いついたのが読書だった。

それまでの私は読書とは無縁だった。そこでまず、様々な分野で成功してきた人の自叙伝を読んでみようと思い、片っ端から買って読み始めた。

 

松下電器の松下幸之助氏、京セラの稲盛和夫氏、日本電産の永守重信氏等他多数。

これらの成功者にある共通したキーワードを発見した。

それが中村天風だった。

中村天風の本を次々夢中で読み進むうちに、目から鱗が落ちる思いだった。

それは実に衝撃だった。

中村天風氏の語る言葉は実に簡潔明瞭。

分かりやすく、無駄がない。およそ小難しい人生哲学が書かれているだろうと思っていたが、豈図らんや。

だれにでも理解できるような平易な言葉はすんなりと胸のうちに染み込み、腑に落ちた。

中村天風は派手に表舞台に登場する人物ではなかったが、知る人ぞ知る偉人である。

私は一変にファンになった。

今では私の尊敬する人物のトップとなり、その著書はほとんど読破した。

そして今でも天風哲学の実践を心がけている。

 

その天風氏が編み出した心身統一法にクンバハカ法というのがある。

このクンバハカ法はヨガの瞑想法の一つである。

私は日々このクンバハカ法を実践してたので、チベット体操にはすんなりと馴染む事ができた。

中村天風の心身統一法は精神を中心とした修養であるのに対し、チベット体操は身体からアプローチして精神に働きかける。

その結果、身体の様々な機能が甦る。

筋肉に張りが甦り、柔軟性が戻ってくる。

これは間違いなく若返りのための運動である。

この運動は、毎日続ける事が肝要だ。

 

こうして身体の活力を取り戻した今、改めて病に倒れたときのことを思い出す。

身体が弱り、そして心が弱ると、すぐに病院へ駆け込んで治してもらおうとする。

しかし私も含め今の現代人は、少し人に治してもらうということに依存しすぎているのではないかと思う。

そしてこの過剰なまでの医療の介入が、不必要な医療行為を招き、医原病という奇妙な現代病を生み出している。

しかし、己の健康をつくるのは己自身である。

ここに、締めくくりとして中村天風氏の言葉を紹介したい。

私は日々このように己に呼びかけ、宣言している。

そしてその心意気が、病に倒れた自分自身に活力を与え続けていると思っている。

 

今日一日怒らず、恐れず、悲しまず正直 親切 愉快に力と 勇気と 信念とをもって自己の人生に対する責務を果たし恒に平和と愛を失わざる立派な人間として生きることを厳かに誓います

〜中村天風〜

 

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